木の家
早瀬の木の家
- INDEX -
0.表紙へ
1.はじめに
2.木の家づくり
3.山を見に行く
4.山を買う
5.着工/地鎮祭
6.基礎の話し
7.立ち木の伐採
8.遠野産桧土台
9.柱を運んだ!
10.建方始まる
11.木の軸組
12.完成
13.現在の状況
14.実際に住んでみて・・・
ご意見・ご感想はこちらまで。
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木の家づくり

「自然の素材を使って健康的な家を造りたい」というのが今回の家づくりのそもそもの発想です。せっかく森林資源が豊富な遠野に家を建てるなら、地元にある木を安く手に入れ自然素材をふんだんに使った家づくりをしたいとかねてより思っていました。自然素材と言って思いつくのは木、土、石などでしょうか?「早瀬の木の家」では特に木にこだわり、徹底して木を使いこなしてみようと考えています。そこで今回は材料(原木)の調達から製材、乾燥、加工に至るまで全て建て主である施主が自ら注文し、購入する方法を試みました。こうする事で流通に関わる中間マージンをいっさい省いて良質の木を安く、しかも好きなように使う事が可能になります。

原木(立ち木)の購入予約

山主(森林組合など)との契約



伐 採

製材/乾燥

きざみ(大工による加工)

建方
以降は一般の住宅の請負工事と同じ流れ


一般に木材の価格は樹種や樹齢の他、寸法や材の取り方によってある程度の規格があるので、その規格を外れると高くなってしまいます。また木を見えるように使って(表しにして)建物を造るとその仕上げは造作材と扱われるので一般の構造材とは「別物」となり高価な住宅になってしまうのです。
 これは丁度、マグロの刺し身の値段に似ています。1本のマグロから大トロや中トロ、中落ちなど色々なネタがとれますが、もちろんネタによって値段が違う訳で、脂ののった良いネタがでればその部分はセリで高い値がつき、それ以外は普通のの赤身の値段で取り引きされています。木材の場合も然りで同じ場所で伐採した杉でも良い目なら高く、節が多ければ普通の構造材にという具合に値段が開いてしまいます。しかし、もともとの立ち木(山にたっている状態)では実はそれ程の値段の差はなく、製材して中を見てから値段がつくといっても過言ではないようです。そこで建て主が立ち木を丸ごと購入するメリットが出てくるのです。
 原木の状態で施主が買い、この木は柱に、この木は梁にと言う具合に適材適所振分けていきます。但し、理想的な材料がでない場合もあるので、設計に戻って部材を組み直す事もあります。勿論逆に、とても良い材料がでれば、さてこの最良はどうやって使おうかと楽しみもでてくるのです。1本1本大切な木材を丁寧に使う事ができます。

 しかし、山で立ち木を買う事の本当の意味は安く手に入れる事ではなく、適正な値段を山の持ち主に還元し、山を守り育てる事にあります。この話はとても大事なのですが長くなるので割愛します。
「近くの山の木で家をつくる運動」を参照してください。
 今は外国の木材を使うことが安く、早く住宅を造る定石となっていますが、この状態が続けば日本の森林は壊滅してしまい、既に治水災害や温暖化などさまざまな環境問題を引き起こしています。これでは自然と共生した家づくりとは程遠く、ひとりよがりの人間が周囲の自然を滅ぼしながら自分だけ自然素材の家を満喫しているという、何とも滑稽な姿が思い描かれるのは私だけでしょうか?

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Last Update 2005-06-23
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